【ベースボール&スポーツクリニックPart1】野球のポジション・練習頻度などスポーツに特化した問診作成

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2021年2月19日開催の第8回問診アカデミーで、ベースボール&スポーツクリニックの馬見塚先生・渡辺様に、「詳細なスポーツ外来問診・臨床研究としてのメルプ活用」を伺いました。

▼目次
  1. ベースボール&スポーツクリニックご開業の経緯
  2. 医師ごとのスタッフ問診を作成された意図とは!?
  3. 野球のポジション・練習頻度などスポーツに特化した問診作成


ベースボール&スポーツクリニックご開業の経緯


吉永
初めて貴院のホームページを拝見させていただいたとき、野球医学という言葉を初めて聞きまして、スポーツの中でも野球に特化されていらっしゃるクリニックなんだろうなとお見受けいたしました。

先生のほうで、特に力を入れていらっしゃる診療部分を教えていただけますでしょうか。
 
馬見塚
私、元々整形外科医なんですけども、大学野球部で部長という現場の仕事をやっていまして、コーチング学っていうスポーツ系の学問をかなり勉強して、現場のパフォーマンスをどうやって高くしていくのか、どうやって怪我の予防するのかをやっていたんですね。

そういうことをやっていくうちに、現場や整形外科、鉄欠乏性貧血などの内科的な治療とか、低身長の治療などそういうものを幅広くやろうとした時に、一般的な私がいたような大学病院や国立病院でやるのは難しくなってしまったんです。

それで、私がやっていた野球を中心としたクリニックを作ろうということで始めました。野球医学というのは私が作った造語でして、野球と医学を結びつける適切な言葉がないなと思った時にポンと夜中に生まれた言葉でした。本当は、最初ベースボールクリニックを作ろうと思ったんですけど、ビジネス的にベースボールだけじゃ難しいだろうということで、スポーツをつけて「ベースボール&スポーツクリニック」という名前にしました。

実際は、野球選手が今だいたい30~35%ぐらい、サッカーやテニス、バレー、バスケットボール、この辺はいわゆるクラシックバレエやチアの方も多いんですけど、そういう方が40%くらい、残り3割弱が一般的な整形外科に通われているような高齢者の方や腰痛の方などそういう感じのクリニックですね。

7割ぐらいがスポーツ関係の方で、そういう意味では整形外科では非常に珍しいですね。患者さんの平均年齢も若いクリニックになります。
 
吉永
クリニック名からもスポーツに特化されていらっしゃるのだろうなと思いましたが、開業当初からこのような割合だったのでしょうか?それとも徐々に口コミみたいな形で野球選手などが増えてきた感じですか?
 
馬見塚
割合は実はあんまり変わっていなくてですね、最初から60~70%ぐらいがアスリートの方でしたね。クリニックが武蔵小杉という場所なんですが、高層マンションがかなりありまして、そこに住んでらっしゃる方々の一般的な整形外科としてもやっているというような感じですね。

開業している場所が14階建ての3000~3500名くらいの方が住んでいるツインタワーのマンションで、患者さんも近いということもありまして来られる感じになっていますね。
 
吉永
ありがとうございます。来られる選手は、プロアマ問わず色んな方が来られるんでしょうか?
 
馬見塚
プロが大体今年春のキャンプ前に10人くらいですね。色んなチームの方に来ていただいております。整形外科的な問題で来られる方よりも、むしろ内科的な問題などという方もたくさん来られていますね。
 
吉永
ありがとうございます。馬見塚先生から簡単にクリニックの紹介をしていただきました。

では先生のほうで作成されている問診について、実際にはスタッフの渡辺様が作成しているとのことですので、渡辺様にお伺いしていきたいと思います。

今、ご紹介にありました通りスポーツ選手に特化した問診を作られておりまして、あとは臨床研究の同意としてご活用いただいているということでかなりユニークだなと思っております。宜しくお願いします。
 
渡辺
宜しくお願いします。


医師ごとのスタッフ問診を作成された意図とは!?



 
吉永
問診管理画面がこちらになりますね。患者向け問診とスタッフ向け問診がかなり充実されているという印象を受けました。
スタッフ向け問診は、患者様ではなくスタッフの方が主に聞くための問診ということですか?
 

渡辺
はい。今はまだ試運転の状態なのですが、医師ごとに聞きたい項目や聞きたい順番が異なるので、今出ている画面は馬見塚院長がよく使う順番で、下のほうにある★マークがついたものは別の医師が使う問診でわけて作るようにしています。
吉永
貴院では医師が複数名いらっしゃるので、医師ごとに聞きたい質問や順番が違うということですか?
 
渡辺
基本的に内容は同じですが、先生ごとに順番が違ったり、カルテの特徴というのが皆さんありますので、それぞれに合わせた形で試運転をしているところです。
 
吉永
ありがとうございます。では、患者向け問診から見させていただきます。
スポーツ選手に特化した問診から伺えればと思いますが、問診のどの部分に該当されますか?


渡辺
一つ目の『初めてのご来院』を選択→性別で「男性」を選択していただくと、まず来院目的を患者さんに選択いただいています。そこで『「痛み」などの症状がある』というところがおそらく一般的な整形外科で使っているような問診の中身になるかなと思います。
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その下の青い枠の質問は、通常の整形外科以外でもよく聞くような既往歴などを聞いています。あとは、就寝時間に関して、アスリートはパフォーマンスにも影響してくる部分ですので、就寝時間を聞いているところは一つ特徴かと思います。
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吉永
心療内科などで聞くことはあると思いますが、一般的な内科でここまで聞いているところはないと思いますのでユニークだなと思いました。
 
渡辺
ありがとうございます。
その他には、『現在、以下の症状はありますか?』を開きますと、『食欲不振』『疲れやすい』など、整形外科に受診していてもやはり内科的な問題があるケースが複数あるので、ここで内科的な問診も少しだけですが入れています。
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吉永
『1年以内に口内炎ができた』というのはかなり具体的な選択肢かと思いますが、何か想定されていらっしゃるのでしょうか?
 
渡辺
当院、私が管理栄養士として働いておりまして、栄養指導をする際にもビタミンBの欠乏だったり、亜鉛とか鉄の欠乏に関して、『現在、以下の症状はありますか?』のところで拾い上げるような仕組みになっていて、意外と口内炎というのは子どもでも大人でも、放っておいて治るでしょと思っていても、できやすい人はそういう要素が不足していることもあるので、こちらに具体的な内容を入れさせていただきました。
 
吉永
患者様は選択肢として表示されていない、自由記載ではなかなか書いてくださらないかもしれないですね。
 
渡辺
そうなんですよね。意外とここはチェックをつけていただけますね。


野球のポジション・練習頻度などスポーツに特化した問診作成


渡辺 
下のほうを見ていただくと、ここからがスポーツに特化している部分になります。
当院では野球とスポーツ、それ以外の大きく分けると3つに分かれておりまして、野球とスポーツをさらに細分化して、部活動やクラブチームでしっかりがっつりやっている子に関してと、草野球や趣味でゴルフというような項目の5つの項目に分かれています。
『野球』が一番こだわって作った部分になりますね。
 
吉永
ありがとうございます。
それでは『野球』の項目を拝見させていただきます。ポジションから聞かれていらっしゃるんですね。
 
渡辺
そうなんですよ。ポジションについてもこちらの種類から選んでもらっています。
投球についても、展開していただくと『右投げ』なのか『左投げ』なのか、打撃についても『右打ち』なのか『左打ち』なのか『スイッチヒッター』なのかなど、あと『全力投球は1週間に何球くらいですか?』や『投球後のアイシングはしていますか?』などですね。
練習の頻度についても3つ連続で質問していますね。最後はチーム名についても答えていただいています。

吉永
すごく具体的だと思いましたけが、それぞれどういった目的で聞かれていらっしゃいますか?
 
渡辺
まずここの項目を設定した理由としては、開院当初はWEB問診でなく紙問診でやっていて、紙問診にはこちらの内容は載っていなかったんですね。医師が必ず診察室に野球選手が入った時にこちらの項目を聞くということがあったのでそのために設定しました。

練習の頻度に関しても、週7日のうち6日間がっつり練習しているのか、それとも土日だけ2時間程度それぞれやっているのか、土日も朝から晩までやっているようなチームなのかというところで、医師からのアドバイスや栄養指導でのアドバイスも少しずつ変化があるので、今春の段階で野球選手全員拾い上げておく価値はあるのかなと思います。
 
吉永
ありがとうございます。初めて見るタイプの問診でした。

渡辺
そうですよね。

吉永
元々、紙問診の時に先生が診察室で口頭では聞かれていた内容を打ち込まれたということですね。

渡辺
そうですね。 

吉永
『ファン野球』のところも同じ感じですか?

渡辺
『ファン野球』に関しては、メイン中のメインは本当にがっつり野球をやっている方なんですが、そうではない、例えば野球をやっているお父さんなどそういう方に対しては、なるべく質問数を減らして問診の手間を減らすっていうところを工夫しました。
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質問項目が多いとやっぱり答えなくていいですとか、「特になし」にしたいですって受付にお申し出になる方もいるんです。これは下にある『ファンスポーツ』でも一緒なのですが、週1のヨガだからそんなに詳しくは聞かれたくない等、40代以降の方々のニーズに応えたのが、この『ファン』とついている『ファン野球』『ファンスポーツ』かなと思います。かなり問診の項目数を減らして、ただスポーツに関する外せないところは聞いているような形ですね。

吉永
なるほど。あとは連絡先や住所などを聞かれていらっしゃるんですね。

渡辺
そうですね。これは受付のコンシェルジュからのニーズで、患者さんの個人情報を電子カルテに一緒に飛ばしてもらうことによって、受付時のチェックインがスムーズにできるということで、当院では『電話番号』『郵便番号』『住所』の3項目を聞いています。
 
吉永
ありがとうございます。そうしますと、メルプのオプションで問診だけを飛ばすのがデフォルトですが、名前や電話番号などの患者情報を全部飛ばしているということですね。
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渡辺
はい。
 
吉永
ありがとうございます。



Youtubeでも対談動画を掲載していますので、是非ご覧ください。


【ベースボール&スポーツクリニックPart2】臨床研究としてのメルプ活用方法 に続く。